緩やかに傾斜のついた森の中に建てるパブリックな「バル」と一体になった住宅の計画です。森の中を歩くときの変化に富んだ空間体験を凝縮したような建築を提案しました。 隣接する点と点の最短距離を表すボロノイ分割と呼ばれる分割方法があります。ある研究によると樹冠の分布はボロノイと相関関係があるそうです(滝口正三,1983, 樹形の生態学的解析のための一試論)。 一般的な切妻でできた小屋の屋根と平面を互いに反対方向に「く」の字に変形するとねじれた小屋ができます。 このねじれた小屋をボロノイ分割のごとく様々な向きに並列させ、ある種の長屋のような状態をつくります。 ねじれた小屋が不規則に並列することで、中を移動したときに森の中を歩きまわるような予想ができない空間の変化を体験します。
+ Project Data
所在地 | 長野県
計画年 | 2020年
用途 | 店舗兼用住宅
構造 | 鉄筋コンクリート+木造
規模 | 地上1階
建築面積 | 140.3㎡
延床面積 | 149.6㎡